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「日本の作曲家2019第1夜-JFCニューカマーズ」に参加して
         豊住竜志
     
 本公演に参加しましたことは大変有意義な経験となりました。5~10名による管楽アンサンブル作品を板倉
康明氏が音楽監督の「現代奏造Tokyo」という若手の優秀な演奏家を中心とした団体が初演するという今回の企画は、近年大変盛況であるこの分野に焦点を当て、趣旨が明瞭で可能性と意義を強く感じました。企画に当たられた川島素晴氏からお声がけをいただいた時、迷うことなく出品させていただくことを決めました。今回初演された他の作曲家の方々の作風は、様々なスタイル・傾向を持っており、選択した楽器編成の特長をそれぞれが活かしていて、多様性があり聴きごたえのある印象を持ちました。拙作では、冬の南の夜空に輝く「オリオン座ベテルギウス」「おおいぬ座シリウス」「こいぬ座プロキオン」の3つの星を結んだ「冬の大三角」がテーマとなっています。この星界のイメージに着想を得て3という数字に因んでおり、主要主題に神秘的な雰囲気を持たせてそれが中心核となって全体を統一することを試み、「螺旋」を意識して音楽を展開することを念頭に置きながら作曲を進めました。急遽指揮をしていただきました板倉康明氏を5人の奏者による演奏は、作品の意図を的確に解釈された新鮮で輝かしさのある優れたもので大変感銘を受けた次第であり、演奏家の皆様には感謝いたしております。

 最後になりましたが、コンサートの企画にあたられました川島素晴氏と事務局スタッフの方々にはきめ細やかなご配慮をいただき大変お世話になりました。この場をお借りして御礼申し上げます。

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