今村 央子(日本)
    
    
        東京藝術大学作曲科卒業、同大学院ソルフェージュ科修了。パリ国立高等音楽院エクリチュール科、ピアノ伴奏科卒業。帰国後は作曲家・ピアニストとして活動を展開。近年は、特に協和と不協和の境界をテーマに作曲している。また、音楽理論とソルフェージュの教育に情熱を注ぎ、スコアの解説や教材、楽曲分析などの執筆、講演、出張授業等も精力的に行なっている。現在国立音楽大学教授、東京藝術大学非常勤講師、日本ソルフェージュ研究協議会副会長、日本作曲家協議会理事。
    
 
    
        此処-池田澄子の俳句による- 
    
    
        池田澄子氏の俳句集「此処」(2020年刊行)から5句を選び、その印象を綴りました。
    
    
        17文字から受けた感動を、人声に近いヴィオラで、素直にシンプルな書法を心がけて表しています。
        
    
    
        Ⅰ. 此の世の此処の此の部屋の冬灯 
    
    
        Ⅱ. 洗う手に春の来ている葉の光 
    
    
        Ⅲ. 汗の子の喜びづかれ日が沈む 
    
    
        Ⅳ. 小雨に暮れて芋の煮っころがし静か 
    
    
        Ⅴ. ショール掛けてくださるように死は多分
        
    
    
        俳句の使用を快くお許しくださった池田澄子氏に感謝申し上げます。