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日本の作曲家2019 第2夜 第46回楽譜制作作品演奏会に参加して    河内琢夫

 この演奏会、実は私がJFCに入会して初めての作品展でした。
 入会して間もなく楽譜制作の企画の案内があり、しかも紙媒体による出版はこれが最後、ということでしたので、迷うことなく、この出版企画とそれに関連する演奏会の参加を決めました。出版は今後ダウンロードに移行するそうですが、紙媒体への私の思い入れはいまだ大きく、時代の流れとは言え、若干の寂しさを感じずにはいられません。世は楽譜のみならず、書籍、音源、映像もダウンロードが主流となりつつありますが、思想、芸術、文化は単なるネット上のデータではないのだけれどなぁ、と本屋(古書店を含む)回り、楽譜店回り、CDショップ(ディスク・ユニオンを含む 笑 )回りの大好きな物欲のかたまり、アナクロ&アナログ人間の私などは思ってしまいます。しかしその話はここの本題ではないので・・・演奏会のお話へ。

 当日のゲネ・プロは十分時間を取って頂き、作曲者、演奏者ともども満足のゆく演奏に仕上げることが出来ました。あらためてこの場を借りて事務方、舞台周りの関係諸氏のご配慮に感謝致します。同夜に出品された他の方々の作品をじっくり傾聴する精神的余裕がありませんでしたが、いずれも個性的で完成度の高い作品と認識しています。特にチェロの松本卓以氏とピアノの井上郷子氏による鮮烈な演奏による菊池幸夫氏の「歎月抄」に強い印象を受け、当夜のトリに相応しい作品と思いました。ダウンロードとなっても、この楽譜制作演奏会を続けて頂きたいですし、私も機会があればまた参加したいと思います。この度はありがとうございました。

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