2020年の演奏会に戻る

  

  
日本の作曲家2020 JFCニューカマーズに参加して             永野 聡

 JFCニューカマーズ2020に参加させていただき、企画の川島先生にお礼申し上げます。また、演奏の神田先生には打楽器の様々な演奏法のアドバイス、拙作の初演いただいた稲野先生、永野先生には、まだ角の取れていない出来立ての新作を、抜群の演奏技術で命を吹き込んでいただき大変感謝しております。実は2年前にも一度参加させていただいていますが、今回も非常にバラエティに富んだ内容で、作曲家の個性がそれぞれに反映された非常に面白い作品がそろって
いたと思います。
 最初の中辻さんは、非常に力強いリズムと音が際立つ作品でした。その後の拙作が消え入るような音世界で対比が際立つこととなり、私としては非常に助かりました。深澤さんはリズムの掛け合いが楽しい作品でしたし、山田さんの作品は、マッチ売りの少女をオペラ風に仕上げ、最後はホロッとさせられました。
 松波さんは、マレットの持ち替えによる音色の変化に特徴があり、白岩さんの作品は銅鑼一台を二人で奏するという意欲的で力強いリズムが強く印象に残りました。山本さんの作品はドラムが印象的で、ご本人の音楽嗜好が背後に見え隠れしているところが面白く感じられました。伊藤さんの作品は、楽屋ネタですが、実は「スネア3台で何か作ってみた
ら?」という少々無茶振りの課題が与えられていました。これに見事に解答されていたのではないかと思います。
 これらの新作の初演に際しては、演奏家の皆さんの技術、ご努力が不可欠です。神田先生とそのお仲間には、深く敬意を表したいと思います。
 来年はまた新しい企画がスタートするとのことですが、新しいメンバーから新しい音楽が生み出される良い企画となることを祈念いたします。
 

                                  
               
ホームに戻る