私の作品は、2008年に作曲し2021年に改訂した「漆黒」という題名のピアノ曲。昨年名古屋で開いた自作自演のリサイタルで初演したものだが、もっと自由にひけるかなァと、もう一度弾いてみることにした。
ピアノはなんと憧れのファッツィオーリ。話には聞いたことがあるが、弾いたことはない。ゲネプロで少し触ってみると、「調性音楽を弾いたらいいだろうなァ!けれど私の曲はキャンキャンの不協和音。ピアノに嫌われたらどうしよう・・・。」
「時間を計るから通してください。」とスタッフの方に言われ通してみたが、うまくいかない。いろいろ試行錯誤した結果、少し方針を変えた。
そして本番は、ホールの響きとお客様の温かい雰囲気の中で、ピアノもしっくりと気持ちよく馴染んでくれた。
終演後、何年ぶりかで会った方々と話し込んでしまい、三好さんはじめスタッフの方々をずい分お待たせしてしまった。ごめんなさい。そして、いろいろお世話になりまして、本当にありがとうございました。