四反田 素幸

大阪生まれ。作曲を石桁真礼生氏に師事。東京藝術大学作曲科卒業。 これまでの作曲活動で文化庁舞台芸術創作奨励特別賞、笹川賞第1位、奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門第2位、日本音楽集団創立40周年記念作曲コンクール第1位及び団員賞、秋田市文化章などを受賞。
2011年までアトリオン室内オーケストラ(秋田県の音楽ホールの座付きオーケストラ)の音楽監督を務めた。
元秋田大学理事・副学長。

オーケストラのための「五つの扉」

人間の感情は、喜び、怒り、嫌悪、恐れ、悲しみの五つに分類されるとも言われているが、これらは実際には一定ではなく、刻々と変化したり、強弱が生じたり、複雑に入り混じったりもする。そうした感情の移ろいを物語風に表現したバレエをイメージしてこの曲を書いた。五つの扉を開けていくとそれぞれに明暗の異なる光景が現れるが、それはその人のその時の感情が投影された心象風景であり、それが変化してゆく様が描かれている。