西森 久恭

沖縄県立芸術大学大学院作曲専修修了。2012~15年度キジアーナ音楽院マスタークラスを修了し最優秀ディプロマを2度取得。日伊作曲コンクール第1位、第34回ACL青年作曲賞第2位、ISCM2017入選、他多数。
2015年よりギター音楽の研究と創作に携わり、Osaka Guitar Summer 2021 
のアンサンブル課題曲を担当。
作曲を近藤春恵、G.
バッティステッリ、S.シャリーノの各氏に師事。

燐火のさざめき クラリネットとチェロの為の

燐火とは古来より日本全国で報告されてきた怪火の総称である。主に自然に囲まれた人気のない場所に現れるとされるが、発生条件が一定ではなく正体も不明である。そのためか様々な呼称が存在し、伝承により使い分けられている。本作は燐火にまつわる怪異談を自作し、それを元に作曲したものである。物語の詳細は省略するが内容をかいつまむと、新月の夜半、とある高原で旅人が野営中に燐火の群れと遭遇するというものである。